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資産運用の現実

kage

2016/01/09 (Sat)

遅ればせながら本エントリーが新年初更新となります。今年も引き続きしがないハイリスク投機家の戯れ言にお付き合いいただければ幸いです。

新年を迎えた世界市場はまたぞろ中国発の世界同時株安の様相を呈しており、私の脳裏には昨年夏の悪夢が鮮明に蘇りつつあります。もちろん日本の株式市場もその魔の手から逃れられるはずもなく、日経平均株価は年初来5営業日続落となりました。日経平均株価が年始から5営業日続落するのは戦後に東京証券取引所が再開されてから初めての出来事とのことですから尋常ではありません。米国の利上げ決定でドル高が加速すると予想されていた為替市場のドル円相場も久しぶりに1ドル=117円50銭まで円高が進んでいます。この思いがけない投資環境の悪化に日々不安を募らせている個人投資家もさぞかし多いことでしょう。言うまでもなく私もその一人に含まれることは間違いありません。そこで本エントリーではタイトルにあるとおり「資産運用の現実」を再確認しておきたいと思います。本エントリーを読まれて投資に関する不安が払拭されるのか?はたまた反対に増幅させてしまうのか?それは皆さまの受け取り方次第です。

それではまず下記のチャートをご覧ください。これは本家Yahoo!からお借りしてきた米国株の代表的指数「S&P500」の長期チャートです。チャートの左端(=スタート地点)は1950年1月1日ですので65年チャートということになりますね。

S&P500

ご覧のとおり1995年あたりを境に急速に上げ幅を拡大してきたものの、2000年のITバブル崩壊と2007年のリーマンショックで大きな谷を2つ形成しています。この谷の深さと比べると昨年夏の下落や直近の下落が微々たるものに見えてくるから不思議ですね。そしてこのチャートが示す重要な「資産運用の現実」とは、昨年夏や今般の世界同時株安の直撃を受けてもなおS&P500指数はITバブルやリーマンショック前のピークを明確に上回っているという点です。すなわちこれはS&P500指数に投資しているほとんどの投資家が利益を得ている(=負けていない)ということを意味します。例えタイミング悪くITバブルやリーマンショック前のピークで高値掴みをしたとしても、そのまま我慢して持ち続けていれば救われたのですから。もちろんこれは結果論であり過去の事実が未来を保証するわけではありませんが、少なくとも米国の個人投資家がドル建てでS&P500指数に投資していれば、ブラックマンデーや9.11同時多発テロやITバブルやリーマンショックなどの重大な危機が起きてもストロング・ホールドを続けてさえいれば結果的に報われたのです。

しかし「日本の個人投資家が日経平均株価に投資していれば結果は違うだろう」とのご指摘もあるでしょう。ご承知のとおり日経平均株価は依然としてバブルの高値を超えていません。このように投資対象が違えば結果も変わってきますので次はもっと投資対象を広げて世界分散投資でよく使われるMSCIワールド・インデックスや ACWI IMI(All Country World Index Investable Market Index)の推移も確認しておきましょう。下記はMSCIのサイトからお借りしてきた資料(注意:リンク先はPDFファイルです)から抜き出したチャートです。

MSCI

ここに示されたそれぞれの指数をザックリとご説明しますと、MSCI Worldは先進国株の平均、MSCI Emerging Marketsは新興国株の平均、ACWI IMIは全世界株の平均となります。こちらのチャート幅は約15年分しかありませんがどの指数も昨年末時点で15年前(=スタート時点)とリーマンショックの底値を上回っていることが分かります。すなわちこちらも結果論ではありますがリーマンショックのような重大な危機が起きても売らずに我慢していれば救われたことになりますね。あと個人的に興味深かったのが新興国株式を投資対象に組み入れる効果です。ご承知のとおり最近の新興国株は米国の利上げや原油を筆頭とした資源価格下落の影響を受けて低迷が続いており、私としても「取ったリスクに見合ったリターンが得られないのではないか?」との疑念が払拭できずにおりました。しかし改めてこのチャートを眺めてみると、リーマンショック前の急上昇やリーマンショック後の急回復などもあり新興国株は過去15年でかなりのリターンを叩き出していることが分かります。実際に新興国株投資の効果はACWI IMIとMSCI Worldの差として現れているわけで、このチャートにはある投資対象が5年程度低迷したからといって安易に斬り捨ててはいけないという重要な示唆が含まれているように思えます。しかし一方で私個人のハイリスク投機の失敗経験からリーマンショック前後の新興国株急騰・急落に翻弄された個人投資家も数多くいるのだろうなとも思います。そこで最後にご紹介したいのは過去のエントリーで使ったこのチャートです。

みずほFG

これはSBI証券のサイトからお借りしてきたみずほフィナンシャルグループの長期チャートです。左端の2003年には経営危機に陥ったりそな銀行に公的資金が注入され一時国有化されるという非常事態でみずほフィナンシャルグループの株価も6万円前後(今の取引単位で換算すると60円前後)にまで下落していました。その時私は6万円台で買い、その後7万円台に値上がりしたところで売って「上手くいった」と喜んでいました。しかしご覧のとおりその後の株価は一気に100万円(今の取引単位で換算すると1,000円)にまで駆け上がったのです。このように個別株には一攫千金を実現できる夢とロマンがあります。しかしどれだけの人が6万円で購入した株を100万円まで持ち続けることができたでしょうか?もし幸運にも持ち続けることができたらできたで今度は「もっと上がるのでは?」という欲望との戦いになりますので高値で売り抜けるのはまた至難の業となります。投資信託にもマゼランファンドのように大きく値上がりした伝説のファンドが存在しますが、果たしてどれだけの人がその値上がりを享受できたのでしょうか?急落時ばかりでなく急騰時も怖くなって売ってしまうのが投資家心理なのですから。私は過去の失敗経験からそのことが身に染みて理解できますので今年は大好きなハイリスク投機もできるだけ趣味の範囲に止めて、資産運用は売買をルール化できる(=投資家心理に左右されない)積み立て投資にシフトしていくつもりです。これを今年の目標として掲げて新年最初のエントリーを終わらせていただきます。本年も「おやじダンサーのひとりごと」を引き続きよろしくお願いいたします。

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