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アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由

kage

2015/10/17 (Sat)

それはアクティブファンドのコストがインデックスファンドより高いからです。紛れもなくこれが明確な結論ですのでここで本エントリーを終わりにしてもいいのですが、それではあまりにも芸がないのでもう少し続けます。ちなみにこの結論については今からちょうど4年前のエントリー「続・アクティブファンドはなぜインデックスファンドに勝てないのか」で以下のように書いておりました。

アクティブ運用がインデックス運用に勝てない理由は、アクティブ運用者が努力して運用成績を上げたとしてもその結果市場平均が上がり、結局コストの差だけアクティブ運用が不利になるため。


この結論を分かりやすく説明するために学校の試験に例えてみましょう。ある学校のある学級において英語の試験の平均点が50点だったとします。平均点のあまりの低さに学級全員が奮起して猛勉強を行い、次の試験では全員が見事に50点を上回ることができました。これにより全員が平均点を上回ることができたのかというと、もちろんそんなことはありません。なぜなら全員の得点が上がったことで平均点も上昇するからです。ですから学級全員がどんなに頑張っても、約半数は平均点に勝てないのが厳しい現実なのです。

皆さんよくご承知のとおり、投資信託におけるコストは確実に運用成績を引き下げる要因となります。これを上記の試験に例えるなら、マイナス得点のハンディキャップを背負っているようなものですね。すなわち、得点が50点でコストが1%ならマイナス0.5点、2%ならマイナス1点というように。ですからコストが高ければ高いほど不利になることは明らかです。これらのことから導き出される結論は以下のとおりです。

1.インデックス指数は市場参加者全員の平均点である。全員が頑張って運用成績を上げてもそれにより平均点も上がるので結局は約半数が平均点を下回る(=勝てない)。

2.投資信託のコストは確実に運用成績を下げる要因となる。このためコストが高ければ高いほど順位低下圧力も高くなる。

3.アクティブファンドのコストは総じてインデックスファンドより高い。ゆえにトータルで考えればアクティブファンドはインデックスファンドに勝てない。


ですからアクティブファンドがインデックスファンドに勝つためにはコストを引き下げるしかありません。冒頭でご紹介した4年前のエントリーでも私はこう書いておりました。

もしこの仮説が正しいのであれば、アクティブ運用がインデックス運用に勝つためにはコストで勝つしかなくなります。貧弱な私の発想では、神がかり的な運用の天才が一人で投資判断を下すとか、優れたロボット運用(システム運用)を使うとか、くらいしか思い浮かびません。ただ錬金術と違って可能性は決してゼロではないので、アクティブ運用派も絶望せずに済みますね。


過去に何度か書いておりますが、私の持論は「インデックスファンドも広義のアクティブファンドである」です。アクティブファンドには決まったテーマの銘柄に投資するタイプがありますよね。例えばバイオ関連とか環境関連とかオリンピック関連とか。その観点から考えれば、例えばTOPIXに連動を目指すインデックスファンドは東証1部の市場平均というテーマに投資するアクティブファンドと考えることも可能ではないでしょうか?そう考えればアクティブファンドとインデックスファンドが対立軸になること自体がおかしいと思えてきます。また個人投資家間のアクティブ派とインデックス派の論争についても、「平均点を決めているのは誰か」を考えればその無意味さをご理解いただけると思います。すなわちアクティブ派が攻撃するインデックスは自分たちが作りだした影であり、インデックス派はアクティブ運用が決めている平均点に投資しているのですから。

アクティブ派とインデックス派の対立はよく神学論争に例えられますが、私に言わせればそれは宗教論争(キリスト教、イスラム教、仏教のような)ではなく、宗派論争(キリスト教内のカトリックとプロテスタント、イスラム教内のシーア派とスンニ派など)ですらなく、浄土真宗の東本願寺と西本願寺の違いくらいであろうと思います。つまり投資に関心のない人から見れば、同じ趣味を持つ人同士が対立する同属嫌悪(どうぞくけんお)に思えるのではないでしょうか?投資に対する理解がなかなか進まないわが国においてせっかく投資に関心を持った者同士が対立することは弊害が大きいと私は考えます。このままでは将来わが国の財政破綻が現実味を帯びてきた時に、「投資など金持ちの道楽なのだから課税を強化せよ」「利益課税では生ぬるい、資産総額に課税せよ」という世論が高まることを私は本気で心配しています。その頃はマイナンバー制度により外堀が埋められ、国税当局に保有資産をガッチリと把握されているでしょうから逃げも隠れもできません。そうなってから泣いても後の祭りです。

投資は自己責任なのですからどのような投資法を選ぶのも個人の自由です。それを他人からとやかく言われる筋合いはありません。また人には合理的でない選択をする自由もあるのです。ですから今は細かい投資手法の違いにこだわらず、投資全体に対する理解を高める努力をすることが私たち個人投資家にとって急務ではないでしょうか?それが巡り巡って将来の私たちの利益につながるような気がしています。

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