2017 08 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2017 10

術後補助化学療法

kage

2015/09/12 (Sat)

これまでの闘病記にたびたび書いたとおり、現在私はガンの再発を予防するための術後補助化学療法(抗ガン剤治療)を継続中です。抗ガン剤治療にはさまざまな種類があるのですが、私が受けているのはそれらの中でも比較的簡便な「ユーエフティ+ユーゼル療法」と呼ばれるものです(下記は治療開始前に病院から渡された小冊子の表紙です)。

UFT001

「化学療法」という単語から「放射線治療」を連想される方が多いかも知れませんが(実は以前の私もそうでした)、「ユーエフティ+ユーゼル療法」は飲み薬による治療法です。抗ガン剤治療にはこの他にも点滴や注射によるものもありますが、飲み薬である「ユーエフティ+ユーゼル療法」の大きなメリットは治療のための通院が不要であることです。ちなみに現在私は月に1回のペースで通院していますが、あくまでもこれは副作用と再発の有無をチェックするためのものです。

こちらが現在私の手元にあるユーエフティとユーゼルの写真です(左がユーエフティE配合顆粒100mg、右がユーゼル錠25mgです)。ユーエフティが抗ガン剤で、ユーゼルはその効力を高める働きをします。

UFT003

このようにユーエフティとユーゼルの外見は普通の薬と変わりなく自宅で手軽に服用できるのですが、やはりそこは抗ガン剤ですから他の一般的な薬とは違って極めて厳格な管理・運用が求められます。例えば飲み方については8時間の間隔を空けて1日3回服用しなければなりません。これが何を意味するのかと申しますと、服用時間がピンポイントで限定され前倒しも後ずれも許されないということです(8時間×3回=24時間ですので)。しかもその服用時間の前後1時間は食事禁止です(食事により薬の抗がん作用が阻害されるため)。これらの「縛り」により現在の私の日常生活はかなり制約を受けています。私の服用時間は上記小冊子のモデルケース通りの6時・14時・22時を採用しているのですが、薬を飲むために毎朝6時の起床が必須となりますし、昼食は何があっても13時までに済ませなければなりません。これが嫌なら服用時間を7時・15時・23時に変更する選択肢もあるのですが、そうなると今度は朝食を6時までに済ませるか8時以降に先送りする必要が出てきます。結局のところは「あちらを立てればこちらが立たず」状態になりますので、どこかで折り合いを付けるしかありません。そして薬の服用を4週間(28日)続けた後で1週間(7日)のお休み(休薬期間)となります。これを1クールとして5回繰り返します。つまり術後補助化学療法の継続期間はトータルで約半年となるわけですね。現在私は第4クールの3週目に突入していますので、このまま順調にいけば来月末でこの制約の多い日々からようやく解放される予定です。

「ユーエフティ+ユーゼル療法」にこのような制約が多いのは副作用が多い「きつい」薬であるからに他なりません。上記小冊子にはその副作用の数々がリスク要因として事細かに書かれています。実際に私もここに書かれた副作用のいくつかは経験しましたのでリスクの説明は大切であると頭では理解はしているのですが、その説明を読んでいる内に気が滅入ってしまうのは「リスク管理の弊害」の一種ですよね。

実は「ユーエフティ+ユーゼル療法」にはこれら以外にも大きなデメリットが存在します。それはズバリ薬価がかなり高価であること。それぞれの薬価をネットで調べてみると、ユーエフティE配合顆粒100mgが328円80銭/袋、ユーゼル錠25mgが2,264円90銭/錠となっていました。私は1日でユーエフティ5袋とユーゼル3錠を服用しますので、合計986.4円+6,794.7円=7,781.1円を消費している計算になります。つまり健康保険の3割負担でも7,781.1×30%=2,334.33円/日ですね。それでも抗ガン剤のユーエフティが高価であるならまだ納得もできるのですが、補助薬であるユーゼルの方が突出して高価であることには釈然としないものがあります。

ちなみに下記は私が先月、実際に調剤薬局で支払った金額です。これが1クール分ですのでトータルでは71,380円×5クール=356,900円の自己負担となる計算です。もちろんこれも「高額療養費制度」の対象となるのですが、高所得の方の場合は上限を超えない可能性もありますね。

UFT002

冒頭に書いたとおり以前の私は「化学療法=放射線治療」というイメージでしたので、術後補助化学療法を提案された時には正直なところ「これは大変なことになった」と思いました。私のような誤解を解くためにもこのような化学療法があることを皆さんに知っておいていただければ幸いです。

本当は以上で今回のエントリーを終わるつもりだったのですが、もう少し書いておきたいことがありますので蛇足なが続けます。上記で「提案」と書いたのは文字通りの意味です。術後補助化学療法をするかしないかの決定権は私(=患者)にありました。そもそも術後補助化学療法は手術後に体の中に残っているかどうかも分からないガン細胞を攻撃するために行われます。ですから本当に効果があったのかどうかは結局のところ誰にも分からないのです。実際に術後補助化学療法をしても再発することはあるし、術後補助化学療法をしなくても再発しないこともあるのですから。しかも抗ガン剤は副作用もある「きつい」薬ですので、現実に術後補助化学療法の提案を拒否する患者さんもいらっしゃるようです。しかし一方で術後補助化学療法により5年生存率の改善が期待できることもまた事実ですので私はそこに希望を持って残り約1ヵ月半、この制約の多い日々に耐えて頑張るつもりです。

(Sponsored Link)

関連記事

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック