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複数口座運用のすすめ

kage

2015/02/15 (Sun)

今回の内容はちょうど1週間前に書いた2つ前のエントリー「あえて確定申告をした方が有利になる事例」を書いている時に思い付いたもので、いわば続編のようなものです。前回はあえて確定申告をした方が有利になる具体的な事例として「2.給与所得で相殺し切れない控除がある。」を挙げましたが、何もこれは給与所得に限定されるわけではありません。個人事業主の事業所得でも、大家さんの不動産所得でも、退職者の雑所得(年金や保険金なども含まれる)でも該当する事例なのです。先のエントリーにも書いたとおり、一般的なサラリーマンがこの事例に該当することは極めてまれであると思いますが、ひとたびリタイアしてしまえば俄然該当頻度が急上昇すると予想されます。特に退職から年金受給開始までの間はこれに該当するケースが増えるでしょう。さらに60歳以前に早期リタイアした事例であれば、社会保険料控除の対象となる年金保険料の支払いがまだ継続していますので多くの方が上記事例に該当することになるのではないでしょうか?例えば「早期リタイアして失業保険(正確には雇用保険基本手当)がもらえる内はのんびり過ごそう」と思っている方もおられると思いますが、失業保険(雇用保険基本手当)は非課税ですので控除との相殺はできませんから貴重な節税カードをみすみす捨ててしまうことのないようくれぐれもご注意ください。

このように退職後は先週のエントリーでご紹介した「あえて確定申告をした方が有利になる事例」が確実に増えると思われます。いくら源泉徴収ありの特定口座は確定申告不要で済ませることができるからといって、投資の利益を申告しないで控除の相殺ができないという事態になれば、先に述べたように貴重な節税カードをみすみす捨ててしまうことになります。そもそも退職後は会社が年末調整という形で確定申告を代行してくれる恩恵は受けられなくなり、年間38万円(基礎控除額)以上の所得があれば確定申告が必須となりますので、確定申告を積極的に活用して適正な納税を図る(=不要な納税を極力減らす)という考え方に頭の中を切り替える必要があるでしょう。

それではここで退職後のある1年間において投資以外の所得がゼロであった事例で考えてみましょう。

1.投資の利益もゼロだった。

この場合はもう手も足も出ません。貴重な節税カードとなる控除の権利もみすみす捨ててしまうしかありません。ですから確定申告も不要です。

2.投資の利益が38万円以下だった。

この場合は投資の利益を確定申告すれば源泉徴収された税金が全額還付されます。さらに基礎控除以外の控除額が10万円であれば48万円までの利益に対する税金が全額還付されることになります。

3.投資の利益が100万円だった。

この場合も基礎控除額38万円+その他の控除額までの投資利益に対する税金が還付される点は2.と同様です。しかし控除額を差し引いた後の額が申告所得となり、翌年の国民健康保険料や介護保険料が増えることになります。ですからこの場合では確定申告することで還付を受けられる金額と翌年の国民健康保険料や介護保険料の増額分を天秤にかけて、確定申告をするかしないかを判断する必要があります。

ちなみに国民健康保険料と介護保険料の計算方法は自治体により異なります。基礎控除額が33万円しかないケースや基礎控除以外の控除を一切認めないケースなどもあります。また計算方法にも所得重視や固定資産重視などの違いがありますので、退職後に住むことが想定される自治体の計算式をあらかじめご確認しておかれることをおすすめいたします。

さてここでようやく本エントリーの本題である「複数口座運用のすすめ」に話題を移したいと思います。結論から先に書きますと、退職後はメイン口座と確定申告用の口座を分けて運用しましょうというご提案です。すなわち確定申告用の口座では上記事例の2.に該当するように利益確定をコントロールするのです。そうすれば不要な納税を極力減らすことが可能になりますので。そうは言っても厳密な利益確定コントロールは難しいと思いますので、できるだけメイン口座と似たような商品を取り扱っている口座を選んで移管を活用するというのもひとつの有効策だと思います。またそんな細かいコントロールは面倒だ、というのであればメイン口座を決めずに複数の口座に資産を分散して運用するのもひとつの手でしょう。そして1年が終わった時点でどの口座分を確定申告すれば良いかを考えるわけです。これだけでもメイン口座のみで運用するよりずいぶん節税のための選択肢が広がるはずですから。

以上今回は、「退職後は資産の分散と同じように口座の分散も重要になる」というお話しでした。

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