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ロシア危機再来?

kage

2014/12/20 (Sat)

今週は原油安を背景にロシアの通貨ルーブルが暴落し、NHKのニュースでも報じられるほどの話題となりました。ロシアは輸出の約7割を資源エネルギーが占める極端な経済構造になっていますので、今般の原油安の影響をモロに被ってしまったようです。こうなると人々の脳裏には1998年にアジア通貨危機の余波を受けてロシアが債務不履行(デフォルト)に陥ったロシア危機が再来するのでは?との懸念も浮かんでくるわけで、経済発展著しいBRICsの一員であったロシアが一転して窮地に立たされています。

今般の原油安を背景にした「ミニ・ロシア危機」を私たち日本の個人投資家は他山の石とすべきでしょう。すなわち、国家財政が危機に瀕すれば株式・通貨・国債が同時に売られる(=価値が下落する)「トリプル安」になることを、現在のロシアの事例を見て再認識しておきたいものです。もし仮にアベノミクスが大失敗に終わって日本の財政問題がクローズアップされるような事態になれば株式の暴落だけに止まらず日本円や日本国債の価値も暴落してしまいますので、現預金や国内債券も決して「安全資産」にはならないことをしっかりと肝に銘じておきましょう。

それではここでご参考までに過去半年のロシアの株式・通貨・国債の値動きを確認しておきましょう。下記はSBI証券のサイトからお借りしてきたロシア株の代表的指数「ロシアRTS指数」の6ヵ月チャートです。ご覧のとおり直近は大暴落から多少反発していますが、わずか半年で半値近くになっていることが分かります。

ロシアRTS指数

続いては同じくSBI証券のサイトからお借りしてきたロシアルーブル/日本円の6ヵ月チャートです。こちらもロシアRTS指数と似たような軌跡を描いていますね。ただしご承知のとおり日本円は対ドルで下落が続いていますので、ロシアルーブル/ドルと比べると下落幅が緩やかに見えることには留意が必要です。ちなみに対ドルでのロシアルーブルの価値は、わずか4ヵ月間で半減しています。

ルーブル/円

最後は国際投資投資顧問のサイトからお借りしてきたロシア10年国債利回りの6ヵ月チャートです。10年債利回りが急騰しているということは国債本体価格が暴落していることを意味しているわけで、この利回りを見る限りでは現在のロシア国債はハイ・イールド債も真っ青の危険度だと認識しておく必要がありそうですね。

ロシア10年国債利回り

私たち日本国民は円安の進行による輸入品の値上がりに苦しんでいますが、ルーブルの下落速度を見ればロシア国民の苦しみがその比ではないことは容易に想像できます。ある報道によると、ルーブルの下落を背景にロシアの富裕層の間では高級外国車の購入が流行しているとのこと。ルーブル安の影響で近い将来の値上げは必至でしょうから、今の内に買っておこうという心理は私にもよく理解できます。しかしこの流行には別の側面もあり、今の内に下落するルーブルを何か別の価値あるモノに換えておこうという富裕層の資産防衛策でもあるそうです。すなわち、ドルや金(Gold)と同じ交換対象として高級外国車が選ばれているわけで、この心理は庶民に過ぎない私などには理解し難いものがあります。このニュースを聞いて私が連想したのは、もしコレクション(収集)を趣味にするなら多くの人が価値を見出せるものにした方が資産防衛の効果も期待できるのではないか?ということでした。例えば世界的にファンが多いキャラクター(サンリオのキティちゃんとか)関連グッズなら、日本が財政危機になっても価値は下がらずいざという時にも換金性が高いのではないでしょうか?もっともそんなことを考えて収集していたら趣味としての楽しみが半減してしまいそうですが。

もし仮にロシア危機が再来するようなことになれば、世界経済への悪影響は必至でしょう。しかし日本の外交にとってはチャンスになるかも知れないと私は考えています。ご承知のとおり、日本とロシアの外交関係では北方領土問題が大きな障害となっています。しかし過去にはこれを一気に解決できるチャンスもありました。それこそが1998年のロシア危機であり、日本が経済支援を行うことと引き替えに4島返還を実現できた可能性が指摘されています。日本人の道徳観の背景にある武士道では相手の弱みに付け込むことは卑怯な振る舞いとして忌み嫌われますが、外交が国益のぶつかり合う武力を使わない戦争である以上はきれい事ばかりは言っていられません。相手の足元を見て「貴国の天然ガスを高い価格で買ってあげるので4島返還でよろしく」という交渉をしてもいいのではないか?と私は思っています。「何でも金で解決しようとするのはけしからん!」というご意見もあろうかとは思いますが、世界の歴史を振り返ってみれば領土の割譲はほとんどが武力で奪うかお金で買うかで行われているのです。領土問題を話し合いで解決することの難易度が極めて高いことは紛れもない事実ですので、日本政府には従来の枠を超えた対応を期待したいものです。あと蛇足ながら付け加えておきますと、私は愛国心からこんなことを書いているわけではありません。北方領土問題があるがゆえに日本とロシアがいまだに第二次世界大戦の講和条約を結べていないことは両国民にとって不幸なことです。もし日本が財政破綻の危機に陥り、ロシアからの資源援助を受ける代わりに北方領土の返還はあきらめるという形で解決することも、それはそれでやむを得ないと思っています。要は解決できるチャンスがあればあらゆる手段を用いて最大限努力するという姿勢が大切なのだと私は考えます。

ちょっと脱線してしまいましたので話題を元に戻しますと、ロシアが1998年から16年を経て再び危機に直面することになった大きな理由はいまだに資源エネルギー依存の経済構造から脱却できていないことです。16年前は原油価格が上昇に転じてくれたお陰でロシア経済は華麗な復活を遂げることができましたが、今回も同様の結果になるとは限りません。翻って我が国を見ると、いまだに高度経済成長時代の年金や医療制度を後生大事に守り続け少子高齢化時代に対応できていません。私たち日本国民は今のロシアは明日の我が身だと思って危機感を持たなければなりませんね。

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