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ツッコミが甘い

kage

2014/10/25 (Sat)

米国株が目先の底を打ったことで今般の世界同時株安はとりあえず収束(終息ではなく収束ですので念のため)に向かい、昨日のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの基準価額は12,086円と2週間ぶりに12,000円台を回復しました。おかげさまで私個人の運用成績も+40%を回復しております。

この基準価額を確認するためにセゾン投信のサイトを訪問したところ、お知らせ欄に10月23日付でメディア情報掲載のお知らせ 日本経済新聞電子版「NQNスペシャル」のコラム『セゾン投信社長「経営理念変わらない」日本郵便の出資受け入れ』が掲載されましたという記述があるのが目に止まりました。私自身セゾン投信設立時からの受益者であり、当ブログでも今般の提携には何度か触れてきましたので、早速該当記事を拝読させていただきました。その時にまず頭に浮かんで来た感想が本エントリーの標題である「ツッコミが甘い」だったのです。なお諸事情により記事へのリンクは貼りません。気になる方は記事のタイトルで検索してみてください。

上記記事の中で日本経済新聞の記者から中野社長への最初の質問は「セゾン投信のメリットは何ですか」でした。中野社長はお立場上の理由もあってか、極めて模範的な回答をしておられますが、今回の提携でセゾン投信が目に見える形で受ける大きなメリットは8億円の資金調達であることは、しがないハイリスク投機家に過ぎない私にも分かることです。この8億円は何に使うのか?単なる累積赤字の補填なのか?何か画期的な使い方を考えているのか?優秀な日本経済新聞の記者なのですから、そこに深く斬り込んで欲しかったというのが私の正直な感想です。せっかく記事には「8億円」という具体的な数字も出ていたのですから。

また日本郵便の出資目的に関しても消化不良感を覚えました。中野社長の回答は「あくまで純投資だと思っている」でしたが、ここで皆さんに質問です。あなたが純投資(長期投資に置き換えても構いません)をする時の目的は何ですか?何も見返りを求めない「無償の愛」ですか?ひたすら与え続ければいずれ自然とお返しがあるものだというさわかみ御大の理念に共感したからですか?一般的に大手企業が非上場の中小企業に「純投資」を行う目的は、私たち個人投資家と同じ値上がり益(キャピタルゲイン)狙いか配当益(インカムゲイン)狙いです。投資が主たる業務である投資会社ならIPO(新規株式公開)をゴールに定めるでしょうが、今回の提携発表会で日本郵便の高橋社長が言われた「出資に応じた配当が期待できる」を素直に信じるのであれば、日本郵便の出資目的は配当益(インカムゲイン)ということになります。このように純投資であればそれなりのリターンが期待されるものですから、ここでは「株主の利益と受益者の利益のどちらを優先しますか?」と斬り込んでいただきたかった、というのが私の感想です。

あと過去のエントリーでも指摘したことですか、日本郵便が事実上の国営企業であることから生じる問題点にも斬り込んで欲しかったですね。今回の提携がもし本当にセゾン投信側のメリットばかりであるのなら、国民の利益が損なわれることになり、それはそれで大問題です。そういう観点からも、日本郵便側のメリットをハッキリさせる必要があると私は考えています。もっともこれは日本郵便側の問題であり、中野社長へのインタビューで「斬り込め」というのは少々酷ですね。もし中野社長に聞くのなら「事実上の国営企業の出資を受けることの道義的責任をどう考えておられますか?」でしょう。日本郵便の出資を受けたことで現在のセゾン投信は事実上40%国営ファンドです。心を鬼にして指摘させていただきますが、これは民業圧迫にはならないのでしょうか?ただ日本郵便の親会社である日本郵政は株式の売り出しが決まっていますので、これは今だけの問題なのかも知れません。しかしそれでも日本郵政株の1/3は引き続き政府が保有することになりますので、中野社長にはぜひこの道義的責任をどうお考えなのかを聞いてみたいものです。なお私個人としては、どうせなら日本郵便100%子会社になり「JP投信」に社名変更して、「貯蓄から投資へという国策実現のため先頭に立って頑張ります」と宣言してもらう方がよほどスッキリすると思っております。つまりこれは、どうせ批判されるのなら思い切って行きましょう、ということです。

先にも書いたとおり、私はセゾン投信設立時からの受益者であり、現時点では応援する立場を変えておりません。しかしもし下記の事項に該当するようなことがあれば、私は迷うことなくセゾン投信から資金を引き揚げます。

・セゾン投信が設立当初の理念を失ったと判断した時。

・中野社長が解任された時。

・受益者の利益より株主の利益が優先された時。


なお最後の項目は具体的に経営黒字化後に受益者とのコミットメントである信託報酬の引き下げが行われず日本郵便への配当が行われた場合を想定しています。私はセゾン投信を応援しているからこそ設立当初の理念が失われないかを厳しい目で見ております。これからも思ったことは忌憚なく書かせていただく所存ですので何卒ご理解ください。

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この記事へのコメント

kage

過去のエントリに引き続き、ひとことだけ!(ちょー長いけどね・笑)
まあ、おっしゃるとおり、大甘の記事ですよね。

さて、わたくしは、違った観点のツッコミをば。

記事に「今後の事業方針について協定書を締結し、基本的には全経営責任者である私に一任された。」とありますが、これってどーなんでしょ。
何を一任されたのか、必ずしも内容がよく分からないですけど。

前からこの会社は、運用会社としてのガバナンスはどうなっているのか、不思議だったんですよね~
他のボードメンバーについては、ウェブサイトの会社概要で名前すら開示されていない。
これって、はたして、誠実な運用会社といえるのでしょーかっ!
まあ、載せたくない理由があるんでしょーね!笑笑

よーするに、教科書的、金融庁のガイドライン的にいえば、取締役会が、代取の業務執行を監視して独断的経営を抑止する機能を果たしてるのかと!!

まあ、良くも悪くも中野さんで回ってる会社ですが、はっきり言って、運用会社のあるべき姿ではないですよね。

たぶん、部下とか、なかなか大変だと思うよー。
中野さんは、しょっちゅう、いろんなところ行ってうまいもん食って、そんでもって、「一般生活者」(笑)からしたら相当の高給取りだからいい身分だけどさー。

つまりは、言わずもがなですが、この会社は、中野さんに係るキーマンリスクが非常に大きいわけで。
特定の個人が事故や病気で倒れたら一気に経営難になる可能性になる会社のファンドに、「ゆったりのんびり」(笑)長期で大きな資金を託すのは、普通に考えて、なかなかのリスクでございます。

過渡期だと思っているし、わたしはもともとそーゆー会社だと思っているので、許しますが(笑)

でも、新たな金融業界の地平を切り開く覚悟があるなら、他への悪口もいいけど、足元をまず固めてほしいという気持ちは、めちゃくちゃ強くもってる。
1000億近く運用する運用会社としてみた場合、会社としての成熟度が低いっす。

何が言いたかったかというと、中野さんて、目的が善ならば、その善に導くために多少の隠蔽やウサンクサイ説明をするのは許容されると思っているフシがある。。。
今回の日本郵便に関するいろんな説明は、たいがいウサンクサイくて何か隠してる感満載だし、彼のプロフィールは略歴の説明になってないし、彼が意気揚々と資本主義を語る時はだいたいウサンクサイ!わらわら

いつも彼がペダンティックな言い回しをするのが、その疑惑に拍車をかけるのでございます。
言葉が大げさなひとは、普通信用されないよね。
まあ、いつも優等生ぶっているのが気に食わないというだけのことかもね~。

わたしは、彼のことを、インチキくさい言葉では判断していなくて、結果を出している限りおいて、応援するつもりでいるのであります。

Posted at 20:06:05 2014/10/28 by オレンジ

この記事へのコメント

kage

中野社長は、ただの子会社の社長です。
株主のクレディセゾンと日本郵便が方針を変更しても逆らえません。

中野社長が、どんな考えを持とうと大勢には影響しません。
彼を責めても意味が無いのです。

本丸に聞くべきでしょう。

Posted at 20:23:37 2014/10/28 by おにぎり

この記事へのコメント

kage

おにぎりさん

確かにおっしゃる通りですね。

公平を期すためにも日本経済新聞にはぜひ日本郵便の高橋社長とクレディセゾンの林野社長にもインタビューを敢行して欲しいものです。特に高橋社長には今回の提携による日本郵便側のメリットを明らかにするよう迫っていただきたいです。事実上の国営企業なのだから国民に対して明らかにする義務があるという大義名分を振りかざして。


オレンジさん

実は私もそんな協定書があるのなら開示して欲しいと思っておりました。そこには将来的な配当の約束が明記されているかも知れませんので。

キーマンリスクが大きいのはファーストリテイリングやソフトバンクも同じですし、社長の存在感が薄ければそれはそれで批判の対象となると思いますので、中野社長には今まで通り広告塔の役割を果たして欲しいというのが私個人の希望です。預かり資産の増加は受益者全員のメリットとなりますので。

「良くも悪くも中野さんで回ってる会社」とのご意見には私も同意します。だからこそ、もし中野社長が解任されたら私もセゾン投信を見限るつもりです。

Posted at 23:11:31 2014/10/28 by おやじダンサー

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kage


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