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不可解な提携

kage

2014/09/27 (Sat)

本エントリーの標題に掲げた「不可解な提携」とはご想像のとおり、昨日突然発表された「日本郵便株式会社、株式会社クレディセゾン及びセゾン投信株式会社の資本・業務提携」を指しております。昨夜は帰宅が遅かったためすっかり出遅れてしまいましたが、セゾン投信設立時から積み立て投資を継続している身としては、この話題をスルーするわけにはいきません。なお今回の提携の詳細につきましては、3社連名で出された下記のニュースリリースをご覧ください。

・「日本郵便株式会社、株式会社クレディセゾン及びセゾン投信株式会社の資本・業務提携」について (注:クリックするとPDFファイルが開きます)

この報道を聞いた私の第一印象を正直に申し上げますと、「ついに林野さん(クレディセゾン代表取締役社長・林野宏氏)もセゾン投信を守りきれなくなったか」でした。なかなか黒字化できないセゾン投信に対してグループ内の風当たりが強いことは以前のセミナーで中野社長ご自身が語られていました。おそらくこれまではセゾン投信にとって誕生の恩人であり最大の理解者でもある林野社長がそのような批判を右から左へ聞き流してくれていたのでしょう。しかしクレディセゾンの業績が必ずしも芳しくない現状において、ついに「その時」が来たかというのが私の邪推です。

今回の提携を私が不可解と感じる最大の理由は、郵便窓口でセゾン投信の取り扱いを行わないことです。郵便局で投資信託を取り扱うゆうちょ銀行は別会社であり、郵便窓口でセゾン投信のようなリスクのある金融商品を扱うわけにはいかない(窓口担当者が証券外務員資格を持っていないので取り扱えない)という理由なのかも知れませんが、仮にこれが「取り扱う」だったならどんなにスッキリしたことでしょう。

私はセゾン投信の受益者ですので、セゾン投信にとって有利な提携であれば素直にそれを喜びたいという気持ちはやまやまなのですが、反対に今回の提携がもし本当に日本郵便にとって一方的に不利な条件なのであればそれを看過することはできません。なぜなら日本郵便は郵政民営化で株式会社になったとはいえ、現時点ではまだ事実上の国営企業だからです(日本郵便の株主は100%日本郵政、日本郵政の株主は100%財務大臣です)。すなわち日本郵便の事実上のオーナーは私たち国民であり、その日本郵便が一方的に不利な提携を行うことは国民の利益が損なわれることに他ならないのですから。例えセゾン投信の受益者であっても、日本国民の一人という立場で日本郵政側から今回の提携を見ることも大切なのではないでしょうか?またセゾン投信受益者の立場からも、いくら運用の指図は受けないとはいえセゾン投信が疑似国営ファンドになってよいのか?という疑問も念頭に置いておきたいものです。

日本経済新聞編集委員・田村正之さんの取材記事によると、記者から日本郵便側のメリットを問われた日本郵便の高橋亨社長は、直接的な金銭上のメリットとして「出資に応じた配当が期待できる」ことだけをあげたとのことですが、これも不可解です。セゾン投信が公表している決算公告(平成25年4月1日~平成26年3月31日)(注:クリックするとPDFファイルが開きます)をご覧いただければお分かりのとおり、セゾン投信の業績はいまだに黒字化していません。また貸借対照表を見ても配当を実施した形跡はありません(赤字企業が無配なのは当たり前のことですが)。日本郵便はこんな経営状態のセゾン投信からの配当に本当に期待しているのでしょうか?もし「運営はこれまでどおり自由にやって良いが安定的な配当だけは確約せよ」という意向であれば、それはそれで大きな懸念材料となります。受益者の利益より株主(親会社)の利益が優先されるのなら、それは従来の縦割り型投信会社が持つ弊害と同じことになり、セゾン投信の存在意義が失われてしまいますので。

日本郵便の株式を100%保有する日本郵政は近い将来上場して、政府保有株式の2/3が売却される見通しです。そうなった後も日本郵便の方針に変更がないのか?個人的には少々不安です。いずれにせよ私たち受益者には投資資金を引き揚げる自由がありますので、もしセゾン投信が「信じて託す」に値しないと判断したら、私は躊躇することなく投資資金を引き揚げます。さらにこれだけは今の内に宣言しておきますが、もし中野社長が解任されるようなことになれば、私はそれだけで資金を引き揚げます。私とセゾン投信のお付き合いは設立以来ですので、できればそんな悲しい事態は回避していただきたいのですが、大切な資産をお預けしている以上は今後の動向を見てドライに判断させていただく所存です。

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