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アベノミクスで個人投資家はウハウハ

kage

2014/06/28 (Sat)

NHKの報道によりますと、昨年度の国の税収はアベノミクスの追い風により大幅に上振れする見通しとのことです。

昨年度の国の税収 見込みより1.6兆円増加(NHK NEWSWEBより)

昨年度=平成25年度の国の税収は、企業業績の改善で法人税の収入が増えたことなどから、見込みよりおよそ1兆6000億円増えて46兆9000億円程度に上ることが分かりました。

関係者によりますと、昨年度=平成25年度の国の税収は46兆9000億円程度に上ることが分かりました。これは去年12月時点の見込みよりもおよそ1兆6000億円増えていて、前の年度と比べてもおよそ3兆円増えています。内訳を見ると、「証券優遇税制」が終了した去年の年末を前に株式を売る動きが強まり、投資家の売却益が膨らんだことなどで所得税がおよそ7000億円、円安などを背景とする企業業績の改善で法人税がおよそ4000億円、それぞれ見込みより増えています。(後略)



この報道の中で私が注目したのは、アベノミクスの追い風を受けた株高と昨年末の証券優遇税制終了で個人投資家が利益確定を行い、かなりの金額の利益を手にしたという事実です。ちなみに投資で得た利益に課せられる税金を所得税(株式等の譲渡益課税【申告分離課税】)として支払うのは純粋に個人投資家だけです。会社組織で資産運用業を行っている場合は法人税の課税対象となりますので。

ただこの報道内容を読んだだけでは個人投資家の駆け込み利益確定によってどのくらいの所得税が支払われたのかは不明です。当初の見込みより7000億円上振れしたことは分かりますが、そのすべてが個人投資家がらみとは思えませんし。そこでいつものようにインターネット上を漂流しながら色々と情報収集してみたところ、参考になりそうな報道を見付けました。それは3月3日付の日本経済新聞の「1月の税収、2割増の4兆1000億円 株優遇終了映す」と題する記事です。諸事情によりリンクは貼りませんが、その記事によると今年1月の所得税収(源泉徴収分)は約2兆3000億円で、この内約5000億円を株式の売却益にかかる所得税が占めたそうです。源泉徴収分ということは、特定口座(源泉徴収有り)で年末までに集めた所得税を各金融機関が代行して納税した分であるということです。つまりここには年度末に確定申告を行った個人投資家の納税分は含まれていません。

1ヵ月で5000億円を単純計算すると、5兆円×10%(昨年末までの優遇税率)ということになりますので、個人投資家が手にした利益は5兆円-5000億円=4兆5000億円ということになります。いくら期限切れギリギリの年末に駆け込みで利益確定が集中したとしても、この確定利益額はものすごい金額です。もし仮に冒頭でご紹介したNHKの報道にある7000億円の上振れ分すべてが個人投資家の利益確定分であったとしたら、個人投資家は7兆円-7000億円=6兆3000億円の利益を手にした計算になりますので、まさに「アベノミクスで個人投資家はウハウハ」ですね。

このようにアベノミクスで個人投資家はウハウハのはずなのに、私たちの周囲から「株で大儲けした」という話があまり聞こえてこないのは不思議です。私の素人考えでは、その背景にはわが国の個人金融資産の特徴である「高齢層への偏在」があるのでは?と思っています。高齢層はただでさえ「恵まれ過ぎている」と昨今は風当たりが強くなっていますので、株で大儲けしたことは秘密にして、こっそりとその利益を消費や孫への援助に回しているのかも知れません。消費増税後の反動が思ったより緩やかだった要因のひとつもそのあたりにあるのでは?と私は推測しています。

ハイリスク投機家を自認する私が身に染みて痛感している投資の真理は「利益は確定してナンボ」です。含み益はいくらあっても所詮は「絵に描いた餅」に過ぎません。日本の個人投資家は常に金融機関や機関投資家や外資からカモにされる愚かな存在であるという指摘もよく耳にしますが、少なくとも昨年度は上手に利益確定を行ってかなりの金額の利益を手にしたという事実はしっかりと押さえておきたいものですね。

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この記事へのコメント

kage

資産が高齢者に偏っているのは事実と思いますが、若い個人投資家であっても、あまり周りに「今年は資産運用で○○万円も儲けたよ!」とはなかなか言わないのではないでしょうか?実際僕もアベノミクスでそこそこ美味しい思いはしましたが、妻にしか話してません。

日本人特有の「お金の話は極力しない」という性質、周りからの妬み回避、防犯上の問題・・・などが絡んでいる気がします。

Posted at 23:07:59 2014/07/01 by KEN

この記事へのコメント

kage

KENさん

コメントありがとうございます。

確かにご指摘のような背景はあるでしょうね。また投資歴の長い個人投資家であれば「リーマンショック当時のことを思えばこの程度では喜べない」という思いもあるでしょうし。

日本人特有の気質に反して、例えばNISAで参入してきた投資初心者が「簡単に儲かる」と声を上げ始めたら、それはバブルの警告かも知れませんね。2005年から2007年にかけての円安局面では書店に「素人の私がFXで大儲け」みたいな書籍がたくさん並んでいましたので。

Posted at 09:23:40 2014/07/02 by おやじダンサー

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kage


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