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都市伝説

kage

2014/06/04 (Wed)

前回のエントリーでソニーの全盛期には熱狂的なファンがたくさんいたけれども同時にその対極には強固なアンチ・ソニー派もたくさんいたことに触れました。そしてそのアンチ・ソニー派の精神的支柱になっていたのが「ソニータイマー」伝説でした。私のようなおじさん世代にとって「ソニータイマー」は耳慣れた言葉ですが、ソニーの全盛期を知らない若い世代のためにご説明しますと、ソニータイマーとはソニー製品の1年間メーカー保証期間終了直後に故障が頻発するという噂から、「ソニー製品にはタイマーが埋め込まれていて、品質管理によって精密に製品寿命をコントロールしている」のではないかという都市伝説で使われる造語です(wikipediaより)。常識的に考えてもソニーがわざわざそのような「タイマー」を製品に埋め込むことは考えられませんので、wikipediaに書かれたとおりその存在は都市伝説の域を出ないのですが、「ソニータイマー」という言葉が広く世間に広がったのにはそれなりの理由があると私は考えています。

そして「ソニータイマー」が都市伝説化した要因として私が考えるキーワードは下記のとおりです。

マーフィーの法則・・・保有している製品が運悪く保証期間切れ直後に故障した場合は特にネガティブ・インパクトが強く、印象に残りやすい。なのでそのような事例を示されると「あるある」という反応になりやすい。

人気企業であるがゆえの宿命・・・ソニーは人気企業であるがゆえに販売台数が多い。従って販売数が少ない他社製品と同じ故障率であっても故障台数の絶対値は多くなる。また人気企業であるがゆえに社会的注目度も高く、故障事例がセンセーショナルに増幅されて伝わりやすい。

技術のソニー・・・高い技術力を誇るソニーなのだから、やろうと思えば保証期間切れ直後に故障するように仕組むことも可能なのでは?という発想。

お家芸・・・ソニーのお家芸は小型化やデザイン性。それらを優先するためにギリギリの設計をするため、結果的に耐久性が犠牲になるケースがあったかも知れない。

コモディティ化・・・ソニーが手がける電機製品はコモディティ化の進行が特に激しいためブランドイメージが高いソニーであっても最終的には値下げで勝負するしかなくなる。これは以前ある電機メーカーの人から聞いた実話だが、製品の価格帯が下がると客質も悪くなる(無茶なクレームが増える)。これにより「保証期間切れ直後の故障は許せない」という声が多数派を占めるようになる(高級品を買うような富裕層なら文句を言わず有償修理に出すか新製品に買い換えてくれる)。

これらの要因が複雑に絡み合うことによって、「ソニータイマー」という奇想天外な都市伝説が醸成されていったのであろうと私は想像する次第です。

過去のエントリー「宝くじ必勝法」の中で私は「年末ジャンボ宝くじが発売されるとテレビで「よく当たる販売所」に行列する人の姿が紹介されますが、「よく当たる」は当選確率が高いという意味ではなく、当選本数が多いという意味である点に注意が必要です。当然のことながら宝くじはどこの販売所で買っても当選確率に違いはありません。なので当選本数が多いということは、ただ単に販売枚数が多いことに比例しているに過ぎないのです」と書きましたが、これは上記の人気企業であるがゆえの宿命と同じ理屈ですね。しかし私たちは往々にして販売量に比例する故障台数や高額当選本数を見て「故障率が高い」とか「当選確率が高い」と誤解しがちです。そして往々にして販売側はこの誤解を上手に利用してくるので注意が必要ですね。「ソニー製品は壊れやすいのでこちらのメーカーがおすすめです」とか「当宝くじ売り場はよく当たります」とか。世の中には都市伝説に限らず巧妙に理屈がすり替えられている事例が数多くありますので、眉に唾を付けて真贋を見極めたいものですね。特に投資の世界においては。

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