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投信ブロガーが守るべきもの

kage

2014/05/18 (Sun)

人気漫画「美味しんぼ」の鼻血表現が世間の物議を醸しておりますが、個人的にはその議論の流れに少々不安を感じております。今回の鼻血表現に賛否両論があることは当然のことであり、各自が自身の意見を戦わせることは大いに結構なことだと思います。しかし私が危惧するのは「極論を言うのはけしからん」という風潮が広がることです。鼻血と被曝に因果関係がないというのであれば、喫煙と肺癌の因果関係も証明されていません。漫画や小説の表現に関して科学的根拠の必要性が厳密に求められるようになると、作者は何も書けなくなってします。皆さんご承知のとおり、私たち日本国民は憲法で表現の自由が保障されています。もし私が漫画家であったなら、今回の問題においても表現の自由を守ることを最優先に考えるでしょう。すなわち「美味しんぼの鼻血表現には賛同できないが、その表現を抑えようとする意見には断固反対する」というような主張をするだろうと思います。そんなことをつらつらと考えていたら、これが投資の世界にもあてはまるのでは?との思いに至りました。

これは過去のエントリーにも書いたことですが、私は個人投資家が資産運用を行う上で最も重要なことはできるだけ多くの選択肢が用意されていることだと考えています。すなわち株式や債券だけでなく不動産や商品(コモディティ)など多種多様な投資先が提供されることや、ハイリスクからローリスクまで幅広いタイプの金融商品が提供されることが重要だと思っています。

私が理想とする「幅広い選択肢」が実現すれば、当然その中には「極論」的金融商品も出てきます。例えば通貨選択型投信などがそれに該当するでしょう。私個人はハイリスク投機家を自認しているだけに、リスクを承知で一攫千金を目指したいのであれば通貨選択型投信を選ぶのもアリという意見です。また投信ブロガー界では批判的な意見も多い毎月分配型投信についても、資産取り崩し期に入った人なら有力な選択肢になる(そもそも資産を取り崩すことが目的なので)という意見です。このように投資の世界にはリスクを承知で一攫千金を目指したい人や自動的に資産を取り崩したい人も確実に存在するのですから、彼らに適した金融商品が提供されることは極めて重要なことです。

投信ブロガーが個人の意見として、通貨選択型投信や毎月分配型投信が嫌いだと表明することは大いに結構なことだと思います。しかし私が危惧するのは「極論的な金融商品が存在するのはけしからん」という風潮が広がることです。投信ブロガーとして投資の世界の繁栄を願うのであれば、(個人の意見とは切り離して)金融商品の多様性を守るという姿勢を堅持すべきであろうと私は考えます。

これも以前書いたことですが、通貨選択型投信や毎月分配型投信が嫌われる背景には不適切な販売方法があると私は考えています。すなわち投資信託の分配金を「お利息」と誤解させて販売したり、過大なリスクを負うべきでない高齢者に極めてリスクが高い通貨選択型投信を販売したりという手法に対する反発があるのだろうと思います。しかしこれはあくまでも販売会社の問題であり、商品設計とは無関係です。また通貨選択型投信や毎月分配型投信は複雑な商品設計であるがゆえにコスト高になりがちなため「ぼったくり」との批判もよく受けます。しかし世の中には「ぼったくり」のインデックスファンドも存在しますので、最終的には適正なコストを判断する個人投資家の金融リテラシーの問題になるのだろうと思います。

もし仮に「極論的を金融商品」をすべて駆逐して「清く正しい」投資環境が整えば、おそらく投資の世界は衰退していくことになるでしょう。昔から「水清ければ魚棲まず」と言いますからね。

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