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再掲・住宅ローンの繰り上げ返済はほどほどに

kage

2013/12/08 (Sun)

相互リンクさせていただいている吊られた男の投資ブログの「住宅ローンの繰り上げ返済 or 貯蓄?」を拝読して、当ブログでも以前似たような話題を取り上げたことを思い出しました。探してみたところ、約4年半前に書いたこちらのエントリーで住宅ローンの繰り上げ返済について話題にしておりました。以下はその再掲です。

これからご紹介する内容は以前あるセミナーで独立系ファイナンシャルプランナー(FP)の方から聞いたもので、すべて受け売りです。私自身は住宅に関しては信念を持って一生賃貸で良いと考えていますので住宅ローンともおそらく一生縁のないままであろうと思いますが、マイホームを持つことを夢見ている方々にとっては非常に身近な存在であると思います。住宅ローンを組むと毎月の返済額を記した返済計画書が渡され、その計画に従って返済を実行していくことになります。ただしもし手元資金に余裕があれば返済計画に従うことなく将来の返済分を繰り上げて支払うことも可能です。繰り上げ返済を実行するとローン残額が減りますのでその分支払利息も減ることになりお得です。今回ご紹介する事例はこの住宅ローンの繰り上げ返済に関する考え方で、具体的には「繰り上げ返済は必ずしも有利ではない」という事例です。



住宅ローンに縁のない私は繰り上げ返済の金利削減効果も考えず、ただ「借金は一刻も早く返済すべき」という先入観を持っていましたので、「繰り上げ返済は必ずしも有利ではない」と言われても最初は素直に信じることはできませんでした。しかし詳しい説明を聞くとローン返済の損得という観点に絞れば繰り上げ返済は間違いなく合理的な行動だが実際の生活に当てはめて総合的に判断すると必ずしも最良の結果を生むとは限らないという現実が見えてきました。そのキーとなるのが実は 「団体信用生命保険」の存在です。住宅ローンを組む際にはほとんどの場合で契約者は団体信用生命保険に加入することになると思います。この保険は契約者に万が一の事態(=死亡)があった場合、保険金で残債を一括返済してくれるものです。つまりこの保険があればもし契約者が死亡しても遺族にローンは残らず、貸し出し元の金融機関もローンが焦げ付くことがない仕組みになっています。このような仕組みがあることを念頭において下記の2つのケースを想定してみてください。

A家族:手元資金に余裕があればすべて繰り上げ返済に充当し貯蓄はゼロ。

B家族:手元資金に余裕があればすべて貯蓄に回し繰り上げ返済はゼロ。

契約者に万が一の事態もなく無事にローンの返済を終えた場合のトータルの収支ではA家族が繰り上げ返済によって削減できた金利からB家族が貯蓄で得た金利を差し引いた分だけA家族が得をした計算になります。このように契約者に何事もないという前提では間違いなく繰り上げ返済が有利です(厳密に比較する場合はローンに対する税制優遇への影響なども考慮する必要があります)。

それでは不幸にして契約者に万が一の事態が起こってしまった場合はどうでしょう?A家族には保険金でローンが完済され完全に自分のものとなったマイホームだけが残り貯蓄はゼロです。これに対してB家族にはマイホームに加えて貯蓄も残ります。つまり契約者に万が一の事態が起こるという前提では一転して繰り上げ返済は不利という結論になってしまうのです。

もちろん以上は両極端な例ですので現実的には各家庭の実態に照らしてA家族とB家族の間にある最適の解を探しましょうというのがファイナンシャルプランナー(FP)的な解答となるわけです。もしかするとこのような発想は住宅ローンを契約する方にしてみれば常識なのかも知れません。しかし住宅ローンに縁のない私にとっては正直目から鱗が落ちる思いでした。このようにある側面だけで判断すれば間違いなく合理的な行動でもさまざまな条件を加味して総合的に判断すれば必ずしも最適な解とはいえない事例が投資に関しても数多く存在すると思われます。だからこそ私は持ち前の天の邪鬼的視点でこれからも重箱の隅をつついて行きたいと考えています。


これは「借金には利息支払いが伴うので可能な限り早く返済した方が良い」という命題は「真」であっても、それを実生活の住宅ローンという仕組みで考えれば「必ずしも真ならず」となる良い例ですね。実は最近、ある有料セミナーでこれと似たような事例を聞きました。当ブログでは有料セミナーのレポートはしない方針なのですが、特別にその事例をご紹介しましょう。

為替の世界には「金利が高い通貨ほどその将来価値は下落する」という常識があります。金利とはその通貨の発行量を増やす自己増殖機能のようなものですので、この常識が理論的に正しいことに疑いを挟み込む余地はありません。しかしこれを実生活のFX(外国為替証拠金取引)という仕組みで考えればどうでしょう?「ミセス・ワタナベ」たちは高金利通貨が大好きですよね。実際に高金利通貨の代表格である豪ドル/円の20年チャートを確認してみると、乱高下を繰り返していますが決して下落はしていません。このように世の中には理論的には「真」でも実生活に落とし込んで考えてみると「必ずしも真ならず」となる事例が数多く存在しますので、先入観が障害になる可能性にも注意が必要ですね。

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