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松井道夫社長はかく語りき

kage

2013/02/09 (Sat)

本エントリーは相互リンクさせていただいているrennyの備忘録「xx」が違う、いや、違いすぎる! (今週のIE #54)を拝読して書いております。

実は今週たまたま私がいつも株式取引の情報収集に活用させていただいているインターネット株式情報番組「STOCK VOICE」のサイトで2月4日のライブ放送にゲスト出演された松井証券・松井道夫社長の発言がアーカイブ公開されているのを発見したのですが、その中でrennyさんのエントリーで取り上げられている「一日信用取引」や投資信託への取り組みについても触れられていました。なお私自身は松井証券の立場を擁護も批判もしません。あくまでもひとつの情報としてご紹介したいと思います。

stockvoice20130204

ゲスト2月4日 松井証券 松井道夫さん

松井社長の発言内容は上記動画をご覧いただければすべて聞くことができますので、あえて私がレポートをする必要はないのですが、せっかくですのでいつものように「一日信用取引」を導入した真意や投資信託への取り組みについての発言を私なりにまとめてみたいと思います。

・「一日信用取引」は我々にとって収益になるわけではない。

収益にならない「一日信用取引」を導入した本来の目的は?と問われて。

・ネット証券というビジネスモデルを創ったのは私だと自負している。デイトレーダーそのものを私は否定しているつもりはない。ただ結果的に(ネット証券が)デイトレーダーを生み、手数料競争によるデイトレーダーの争奪戦になった。このビジネスモデルが市場全体にとって果たして意味があるのかと疑問を感じていた。そもそも私がオンラインをやった理由は一般個人投資家の裾野を広げることだった。しかしデフレ下では個人は株から逃避して預貯金で現金保有に走った。これは当然の行為。しかしいつかはインフレが来る。いつ来るかは分からないが、その時こそ「貯蓄から投資へ」の本来の姿になるはず。そしてその時こそ本来の競争が始まるはず。それまでにデイトレーダーの争奪戦という第1ステージは早く終わらせたかった。(これからは)たぶんプレーヤーも変わって、我々よりもっと賢い人たちが競争相手になるはず。その競争の中で我々も伸びて行きたい。そのような本来のステージに変えたかったので、私が創ったビジネスモデルと称するものはいったん「ご破算に願いましては」にしてしまおうと思った。多くの人から(「一日信用取引」を導入した)松井の真意が分からないと言われるが、デイトレーダーを取り込んでも儲からないというビジネスモデルをあえて創ったと理解していただきたい。

・我々は手数料自由化の時に不必要なサービスも全部価格に転嫁する従来の固定手数料制を否定して、コンサルティングは我々にはできないのでそういう費用を削って(ネット証券という)ビジネスモデルを創った。それが一般個人投資家にも受け入れられて手数料がドンドン下がっていった。しかしその競争が行き過ぎて現在の最低手数料はかつての固定手数料の1/100になってしまった。その結果として(手数料をたくさん払ってくれる)デイトレーダーの争奪戦が起きた。その延長線上に何が生まれるのかと5-6年前からつらつらと考えた時に、あまり大した付加価値は生まないとの結論に達した。だったら(デイトレーダー争奪戦となってしまった)第1ステージはもうやめにするかと思った。

・私が第2ステージで考えているのは投資信託。投資信託はあんなの(=現在のような状態)でいいのかと。販売手数料はゼロ(ノーロード)だと言っても、信託報酬という本来販売会社が取るべきものかと疑問を感じる費用が3-4%(筆者注:これでは信託報酬の販売会社の取り分が3-4%と誤解されかねませんが、実際にそんなに暴利を貪る投資信託はないはずです)。これは極端に言えば株の手数料の200-300倍。自分で作ったものを売っているわけではないにも関わらずこんな手数料を取るのか。しかもネットで販売する会社がなぜ取らなければならないのか。対面だったらまだ分かる。コンサルティングをやっているので。ネットで販売するのであればこんなものを取るのはやめればいいではないかと。コストはかかっていないのだから。

・(投資信託の改革は)その内やります。必ずやります。簡単に言ってしまえば投資信託会社の直販。我々は直販のお手伝いをする。

結局のところ、デイトレーダー争奪戦の行き着くところは果てしのない手数料値下げ競争であり、最終的にはネット証券会社の体力勝負という不毛な争いになってしまいます。それでネット証券というビジネスモデルが消滅してしまっては私たち個人投資家にとっても大損失です。そういう意味では松井社長が言われる「新たな付加価値をベースとした第2ステージに進みましょう」という方向性はよく理解できます。ネット証券各社が不毛な手数料値下げ合戦に終止符を打ち、独自の「新たな付加価値」を競い合う第2ステージに入れば私たち個人投資家への恩恵も大きいでしょう。

既存の証券会社でいわゆる独立系投信をまとめて取り扱うという案については、当ブログでも以前から提唱しております。改めて探してみたところ今から3年近く前の下記エントリーが最初のようでした。

海外株式投信評価額(2010.03.19現在)

上記エントリーではひふみ投信を運営するレオス・キャピタルワークスと同じISホールディング傘下のアイディーオー証券(現在のライブスター証券)を候補として挙げておりましたが、まさか松井証券が手を挙げてくるとは思ってもみませんでした。正直なところ、搦め手から思わぬ伏兵が現れたという印象を受けます。しかしこの取り組みは別に松井証券にだけ許された専売特許ではありませんので、他のネット証券会社がどのような反応を示すのかに個人的には注目しています。また私は松井社長の発言を聞いて直感的に、(いわゆる独立系投信だけではなく)大手投資信託会社からも直販に乗り出すところが出てくれば面白くなると思いました。大手投資信託会社はほとんどが縦割り構造ですので、証券会社(販売会社)の呪縛から逃れることは決して簡単ではありませんが、松井証券の行動が業界に一石を投じて勇気を持って販売会社との関係を見直す投資信託会社が出てくることを私は切に望みます。

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